お客様から届いた胡蝶蘭の育て方についてのQ&Aコーナーです。
小倉畑様より (2019/05/21)
Q,1、一カ月前にお届けいただいた胡蝶蘭です。
貴園の品物で「説明書」もいただいていたのですが、正直お世話ができてなく、添付の写真のような状態です。
初めてこんな立派な贈り物をいただいたのですか、どう扱っていいか迷っているうちに時間がたってしまっています。「爪楊枝をさして」ということもしてない状態ですが、恐らく乾いている状態だと思います。
今さら「たっぷり水を与えてしっかり乾かす」ことをしても大丈夫か心配になりお尋ねする次第です。
手塩にかけてお育てになった「作品」を適切に扱ってなく心苦しいのですが、現状でも説明書に従ってお世話していいかお教えくださるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
A、
お写真拝見しました。
見る限り状態は特に悪くなっていないみたいですね。
お水が足りないようですので、お水やりをしましょう。
お水やり手順
1、ラッピングを外します。(胡蝶蘭の茎を縛っている、ピンクの紙テープも外してください。)
2、鉢よりも大きいバケツに水をたっぷりと入れて、その中に鉢ごと10分つけ置きしてください。
3、10分くらいバケツの水につけ置きすると、鉢の中まで水がしみこみますので、
取り出してからしたたり落ちる水を切って、鉢皿の上においてください。
以上で完了です。
ラッピングを外すことで、鉢内の通気性がアップするだけでなく、水分を与えることで、
花にハリがでてくると思います。
あとは、また一か月後に同じような方法でお水やりをしてください。
今は季節も良いので、長くお花が咲いてくれると思います。
どうぞよろしくお願い致します。
またわからないことがありましたらお気軽にお尋ねくださいませ。
小倉畑様より (2019/05/21)
Q,2
早速のお返事をありがとうございました。一日中出かけていたので、明日行いたいです。(ごめんなさい)
貴園の胡蝶蘭は職場に先輩から贈られたもので、大切にしたいのにこんな対応で反省しています。幸い間に合いそうですので、家に届いている別の鉢もやってみたいと思います。
なお、職場には前任者が2年前にいただかれた胡蝶蘭が添付の写真のようになっています。
近所の花屋さんではこの環境があっているのだろうから動かさない方がいいと言われています。「窓際」ですが…。
A、
お問合せありがとうございます。
見事な二度咲きで、勢いがありますね。
こちらの鉢も水やりをした方が良いですね。
葉っぱが垂れ下がっているのはお水が足りていないからだと思います。
お水をあげると、葉っぱの状態も少し良くなると思います。
しかし、葉っぱの状態が戻らないからといってお水をあげすぎてはいけません。
お水をあげすぎると根腐れを起こして再起不能になるからです。
こちらの鉢も前回と同じように、月に一回、10分くらい水につけ置きすると良いでしょう。
冬から春にかけては温度と光が必要なので、今の窓際が良いですが、
これから夏、7月くらいになると光と熱が強すぎて胡蝶蘭が傷んでしまうので、
涼しくて直射日光が当たらないところへ移動させた方が良いです。
秋の涼しくなったら、またこの場所へ戻してあげてください。
この場所は環境がとても良いようです。
あと、花の勢いが強いので、支柱で花を支えてあげると良いですね。
園芸用の支柱などを鉢に刺して、セロテープなどで茎を固定すると鉢がまとまり、
花も綺麗に上に向いて咲いてくれると思います。
どうぞご参考にされてくださいませ。
また、わからないことがございました際はお気軽にお問い合わせください。
Q,
初めて二度咲きの花芽が出てくるところから、花でなく芽が出てきて、立派な葉が育ってるんですが、ネットとかで調べても、根が出てきたら鉢に取りましょうと書いてあるだけで、根がどうやったら出てくるのか、どのくらい時間がかかるのかが、わかりません。
このままほっといたら、もしかして、せっかくの元の株も弱ってきたら大変と思い、教えをいただきたくメールしました。
お忙しいとは思いますが、、よろしくおねがいします。
写真も添付してみますね。
1つは、葉が出た所からすぐに花が1つだけついてます。
A、このたびはお問合せありがとうございます。
二度咲きの成功おめでとうございます。
二度咲きの茎から葉が展開していますね。
これは高芽といって花の芽がでるのではなく、株の芽がでてきた症状です。
二度咲きの育成中に温度が高い状態がキープされると花芽ではなく高芽がでやすくなります。
この高芽はこれまで通りに管理しておくとそのうち葉の根本から白い根っこがでてきます。
白い根っこが出てくるのは元株の生育状態にもよって時期が変わってきますので、どのくらいの時期に
出てくるとは一概には言えませんが、小さい葉が2枚展開して早ければ一ヶ月後くらいには
根がでてくるのではないかと思います。(*根が出ている状態の写真を添付しておきます)
とはいえ、胡蝶蘭の生育は季節環境によって大きく変わってきますので、
今のような冬の寒い時期は成長をとめるので、新しく根が出てくるのは3、4月くらいになるかもしれません。
また、元株をみると一回り小さい新しい葉が2枚展開してるようですので、
高芽の株に栄養を優先するまえに、この元株の葉っぱ2枚の成長を先に行うかもしれません。
高芽の株は例えていうなら、妊娠中の母子のような関係ですので、
母親である元株の調子と子の高芽の生育が大きく関係してきます。
元株である母親の母体が強いとしっかりと高芽を成長させてくれますので、
焦らずゆっくり育ててみてください。
現在の胡蝶蘭の状態のポイントを3つあげておきます
1、今は冬の時期なので胡蝶蘭の生育はすこぶる遅い
2、高芽の変化がないのは冬の寒い時期なので元株が自分を守ることに集中して、他を成長させようという気がない
3、高芽の生育を進める前に母体である元株に力を蓄えようとしている
ということです。
もともと胡蝶蘭は気温25度、湿度60%くらいのさわやかな風と木漏れ日の当たる環境で生育する
植物ですので、10度を切るような日本の寒い時期には無理に動いて成長しようとしません。
冬の間はまるで冬眠するかのように、動かないことに徹しておりますので、
すぐに変化をみることは難しいと思います。
成長させようとしてお水をやりすぎたりすると体が冷えて元株ごとダメになってしまうことも
ありますので、お水のやりすぎには十分気を付けて暖かくなる時期を待つくらいの気持ちで
今の状態のまま管理してください。
2枚目の写真の高芽に花がついているものに関してましては、
少し特殊な花の咲き方をしていると思います。
細胞が分裂する過程で、高芽と花芽の区別がつかなくなり、高芽から花芽に
突然変異したのではないかと思います。
こちらの花は時間が経過すると自然にしおれて枯れてしまうと思いますが、
残った葉のほうは次第に大きくなり、通常の高芽へと成長してくると思います。
いずれの株も、今は成長しないのでそのままにしておいても
元株や高芽がダメになるということはありません。
春の温かい時期にはどちらの元株も高芽も自然に成長してくるので、
これまで通りお水やりを控えて大人しくしておくのが一番です。
この何もしないでひたすら待つということが胡蝶蘭を生育するうえでとても
難しい、かつ、うまく成長させるコツです。
母子ともに元気な胡蝶蘭へ成長することを心より願っております。
またわからないことがございました際はお気軽にお問合せくださいませ。
Q,
今日は。
質問があってメールを出させて頂きました。
もし良かったら教えて下さい。
二度咲き後は茎をどの辺りから切るのがいいのでしょうか?
夏場は2日おき位に水をあげてもいいですか?
A、
写真①は現在4度咲きのものです。
わかりやすい良いサンプルがありました。
2度咲き、3度咲き、4度咲きとさせていくには、
1回目、2回目、3回目と節のうえを切っていきます。
写真②のように下の茎を切っても次の芽が出てきます。
写真①のように切っていれば、何回咲いたかわかりますので、
写真①のほうが楽しめるかもしれませんね。
写真③は現在4回目の花です。
開花とともに株も大きくなりましたので、花もきれいに咲いています。
茎が伸びすぎて、全体写真が取れなくて別撮りになってしまって
申し訳ございません。
写真④は3回目の花のものです。
こちらもわかりやすいサンプルでしたので、参考に追加しておきます。
水が行き渡るまで与え、しっかり水気を切って、元の場所に戻してください。
しっかり乾かして、たっぷり与えるといったやり方がコツです。
お水のあげすぎは根腐れの原因になりますので、お気をつけください。